ヒトとケモノ
実家暮らし
物が溢れた六畳間
ギターを弾く
音楽を聴く
マンガを読む
また今日も眠れずに朝になる
昼前には講義
夕方からバイト
ただ同じ日々の中
変わり続けるのは
周りの人達
それに振り回される
自身の心
自由と孤独はいつも背中合わせで
どちらなのか解らなくなる
何をしてもいいよ
何もしなくてもいいよ
誰も気にしていないよ
食べて
寝て
少し動いて
食べて
寝て
ケモノみたいな生活
ある日
嫌気がさして
ほとんど食べなくなった
夜寝なくなった
嘘をつくようになった
人を傷つける事もできた
それがケモノにはできない
ヒトにしか出来ない事だと思った
ある日
そんな日々にも嫌気がさした
もう朝なんか来ない
来なくていいと思って
遂に呼吸を止めてみた
ケモノにもヒトにもなりたくなかった
でも
苦しくなって顔を上げた
そこには馬鹿みたいに青い空があった
もうすぐ講義の時間
同じ講義を受ける友人からメール
今起きたから代返しといて
少し間を置いて
気が向いたらしておくよ
と返事をした。