日々の考察と、邂逅

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銀河鉄道の夜を読んで生まれた歌がたくさんあるのは必然である

 

宮沢賢治の作品で有名な物は全て読んだと思う

 

その中で最も有名かつ名作といえば

 

銀河鉄道の夜

 

である事に異論はないのではないか

 

(もちろん異論は認める)

 

Google先生に聞いてみてもこの作品に影響を受けている作品はとても多い

 

音楽、詩、絵画、演劇、マンガ、小説

 

それこそ星の数ほどいてもおかしくは無い

 

そして

 

the quietで作った「青い光」という曲もそのひとつ

 

"蠍の火"

 

"星めぐりの歌"

 

"南の十字(南十字星)"

 

という歌詞は言わずもがな銀河鉄道の夜に出てくる

 

 

 

「蠍の火」

"昔のバルドラの野原に一ぴきの蠍がいて小さな虫やなんか殺して食べて生きていたんですって。
するとある日、鼬(いたち)に見つかって食べられそうになったんですって。
蠍は一生懸命逃げて逃げたけど、とうとう鼬に押えられそうになったわ。
そのときいきなり前に井戸があってその中に落ちてしまったわ。もうどうしてもあがられないで蠍は溺れはじめたのよ。その時蠍はこう言ってお祈りしたというの。

 ああ、わたしは今までいくつのものの命をとったかわからない。
そしてその私がこんど鼬にとられようとしたときはあんなに一生懸命逃げた。それでもとうとうこんなになってしまった。ああなんにもあてにならない。

どうして私はわたしの体を黙って鼬にくれてやらなかったろう。
そしたらいたちも一日生き延びたろうに。

どうか神さま。
私の心をごらん下さい。
こんなに虚しく命をすてず、どうかこの次にはまことのみんなの幸(さいわい)のために私のからだをおつかい下さい。って言ったというの。

そしたらいつか蠍は自分のからだが真っ赤な美しい火になって燃えて、夜の闇を照らしているのを見たって。
いまでも燃えてるってお父さんおっしゃったわ。ほんとうにあの火それだわ。"

(物語中の物語)

 

 

星めぐりの歌

"あかいめだまの さそり
ひろげた鷲の  つばさ
あをいめだまの 小いぬ、
ひかりのへびの とぐろ。
オリオンは高く うたひ
つゆとしもとを おとす、

アンドロメダの くもは
さかなのくちの かたち。
大ぐまのあしを きたに
五つのばした  ところ。
小熊のひたいの うへは
そらのめぐりの めあて。"

(作詞宮沢賢治の実在する曲)

 

 

南十字星

"天上といわれる銀河鉄道の終着点

大半の人はここで降りていく"

(調べていたら偽十字星というのが出てきて興味深かったので気になる人は先生に聞いてください。)

 

 

これだけでも一部の多感な音楽家銀河鉄道の夜を読む気になったのではなかろうか

 

 

 

話は戻り「青い光」について

 

ますむらひろしの描くマンガ版銀河鉄道の夜の後書きに宮沢賢治の死生観が書かれていた

 

"人は明かりを灯すための器でしかない"

 

という意味合いの言葉があった

 

どんな明かりを灯すのだろう

 

誰が灯してくれるのだろう

 

いつか消えてしまうのだろう

 

そう考えていると

 

作中何度も出てきては答えは描かれていない

 

"ほんとうのみんなのさいわい"

 

を見つけるヒントのような気がした

 

 

 

銀河鉄道の夜を読んだ翌日だったと思う

 

ネットニュースで

 

海外の研究所がある発見をした

 

"生物が死ぬ時に化学反応として細胞が青く光る"

 

と言う記事を読んだ

 

顕微鏡で見なくては分からないほどわずかな反応らしいが

 

確かに細胞が青く光るのだと

 

その記事を読んだ俺は

 

本当か嘘かなどと思考する間もなく

 

目の前がチカチカして

 

脳みそをぶん殴られたような衝撃をうけた

 

 

 

 

宮沢賢治の言葉

 

銀河鉄道の夜

 

青い光

 

全て繋がった

 

 

 

そしてスタジオに入り

 

その時たまたまオケを作っていた曲に

 

少しずつ歌詞を載せていったら

 

とても大切な曲になったんだよ

 

 

 

 

 

 

 

青い光 : 『 words 』

 

青い光(StudioDemo2) by the quiet | Free Listening on SoundCloud

 

 

《参照》

銀河鉄道の夜 (角川文庫) 角川書店

 

銀河鉄道の夜 (ますむら・ひろし賢治シリーズ) 扶桑社